グルタチオン点滴療法      


グルタチオン3つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)から成るトリペプチドで、細胞内に存在し、主に2つの作用があります。
 ひとつは活性酸素を消去する抗酸化物質としての作用、もう一つが薬物や毒物を排出するデトックス作用です。我が国ではグルタチオンを保険承認薬として肝機能障害や妊娠悪阻などに数十年前から使用しており、グルタチオンの静注製剤は下記の適応症が認められています。

(1)薬物中毒,自家中毒,周期性嘔吐症       
(2)慢性肝疾患における肝機能の改善
(3)急性湿疹,慢性湿疹,皮膚炎,蕁麻疹,リール黒皮症,
  肝斑,炎症後の色素沈着             ⇒美白・美肌
(4)妊娠悪阻,晩期妊娠中毒症(⇒PIH)     
(5)角膜損傷の治癒促進
(6)放射性療法による白血球減少症,放射線宿酔,
  放射線による口腔粘膜の炎症

グルタチオン点滴療法で注目されているのが、
(1)パーキンソン病に対する治療
(2)抗がん剤に対する神経障害、
(3)閉塞性動脈硬化症
(4)デトックス(体内解毒)
です。
その他、米国では線維筋痛症、過敏性腸炎、慢性疲労症候群、各種神経系疾患、そしてアンチエイジング分野(美白・美肌)でグルタチオン点滴をするクリニックがあります。


パーキンソン病に対するグルタチオン点滴療法
パーキンソン病患者の脳内において、この重要な物質であるグルタチオンが減少している、という事実をもとに、イタリアのサッサリ大学のチームが実際にパーキンソン病患者にグルタチオンを点滴投与したところ、動作緩慢、姿勢異常、言語異常、歩行異常などの症状の著名な改善が認められたと報告しています(下記文献)。また、米国においてグルタチオンの静脈注射療法を積極的に行い、パーキンソン病に対して有効であると報告している複数の医師がいます。

【文献】Reduced Intravenous Glutathione in theTreatment of Early Parkinson's Disease, "Prog Neuro-Psychopharmacol &Biol Psycoiat 1996;20:1159-1170




美白美肌でグルタチオン点滴をする場合は、1200㎎または1600㎎が適当です。
当院では、ビタミンB12とビタミンC1000㎎も入れて、効果を高める工夫をしています。


●グルタチオンの副作用としては、食欲不振、悪心・嘔吐、発疹等が主なもので頻度は0.4%程度とごく稀です。



グルタチオン点滴治療の実際
(1)パーキンソン病治療
(2)美白・美肌のアンチエイジング効果慢性疲労に対して

それぞれをクリニックで説明します。
同意書を頂くことになります。


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●タチオン注